リクルートのDNA―起業家精神とは何か (角川oneテーマ21)



リクルートのDNA―起業家精神とは何か (角川oneテーマ21)

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リクルートの歴史を知るだけで終わった本。
この本の著者で、リクルート創業者の江副浩正さんが
リクルート創業から新規ビジネスを生み出すまでの流れを
詳細に描かれています。

また、江副さんが大切にしている言葉や松下幸之助さんなどの偉人のエピソード
も紹介されています

なので、この本は次のことを知りたい人に向いてます

リクルートの歴史を知りたい方
昔の日本を創った偉人のエピソードを簡潔に知りたい人
一起業家として、仕事を人生そのものにした生き様を知りたい人


僕自身読んでみて、全体的にリクルート創業のことが事細かに書かれているので
そのエピソードは面白かったのですが、ただの記事のような感じなので共鳴はできませんでした。

躍動する会社とは
なぜ成功するベンチャー企業にはリクルート出身者が多いのか?ずっと不思議だったんですが、本書を読んでやっと意味が分かりました。

社員全員が経営者であるべき、そんな理念を掲げ、システムを作ったからこそそれにふさわしい人材が集まってきたのですね。普通会社の歴史には、倒産の危機が何度かあるモノですが、本書によるとリクルートでは危機らしい危機もなく、すんなりと大企業に成長してしまうところが、他の企業歴史本とは異なるところです。それだけこの会社がユニークであると言う事なのでしょう。副題の通り、「起業家精神とは何か」が理解できます。

巨大な企業グループにして 最強の人材輩出企業リクルートの「成功の本質」
本書は、何らかの理論的なベンチャー企業論などではなく、江副さんがリクルートの創業期から現在までを振り返って、自分自身の経験をもとにいかにして、企業価値を高めたのか、また独立事業家が多く巣立つベースを作ってきたか述べたものである。
私のような世代は江副と聞くと、あのリクルート事件の首謀者というイメージが強く、正直言ってあまり良い印象はなかった。この事件の背景は詳しくは知らないが、1980年代後半に少なくとも体制側に廻りつつあったと思うからだ。しかし本書を読むにあたっては、あくまでも一事業家としての江副を見た方が良いであろう。

現在とリクルートの成長時代は、あまりに時代背景、社会情勢、経済情勢が異なるため、本書の内容が表面的にはそのまま今日に生きるとは思えないところが多い。表面的にはといったところが臭いところ。表面に出てこないところが、現在の日本企業に最も不足している点ではないかと思う。リクルートは組織として巨大化しようとも、常に個人の座標が全社の中でしっかりと認識できるように整備されていたところ、及び事業ミッションが全社、各事業部門、個人で一貫して明確に伝わってきているところこそ、現在の日本企業が学ぶべき点ではないかと思う。全社共通の目標と各ミッションが常に明確であるから目標も立てやすいし、評価も分かり易い。また多くの仕事は組織的に行うため自分一人が周りに迷惑をかけることはできないから当然全体としての一体感も出てくる。
過去のリクルートが採用した様々な福利厚生、組織内の多くの制度などは大変魅力的で、本当の意味で一体感を出そうとしたら本書書かれている内容程度は最低限ほしいと思うようになった。しかし、現在は終身雇用時代ではないから、会社が「あそこまで」がんばってしまうと逆に社員側が引いてしまうのではいか。
成功体験以外では、失敗談が大変興味深いと思う。役所の規制緩和が進まなかったせいで、多くの新期事業を撤退させていたことなど、今まで全く知らなかったことも多い。多くの成功、失敗を繰り返し今のリクルートになったのだということを再認識した。

業界、業種の区別なく、全ビジネスパースンにお奨めできる内容ではないかと思う。

気色悪い読後感
本書の第2章・第3章(全体の5分の1)は、まったく意味不明なくらいに退屈だった。だれでも知っているような超有名財界人について、そのへんのパンフレットにも書いてある程度の浅い解説が書き連ねてあるのみ。一冊の本として、どうしてこんな無意味な章を入れたのか理解に苦しむ。この完成度の低い構成からすると、おそらくゴースト本ではないだろう。

ほかの部分は、特別おもしろくはないにしろ、本人が書いたリクルートの創業話なので、それなりに読む意味はある(だから星2つにした)。

しかしなあ、他の人のレビューを見ても感じるのだが、この著者の筆致というのは、どういうわけか人をイラつかせるものがあるのかね。なんとも気色悪い読後感が残る。とりあえず、この江副さんという人は、権威や偉い人が大好きなんだなということはよくわかった。リクルートがなぜあんなに急成長したのか、そしてなぜリクルート事件なんかを起こしてしまったのか。それはこの権威大好きによるところ大だったんだろう。

元気のいい会社のルーツを探る
“100年に一度”“未曾有”“戦後最大”・・・ネガティブな修飾語で綴られる経済情勢。
ここで、元気な企業や起業家に刺激を受けたいと思い、選んでみました。

「リクルート事件」を知っている世代は既にシニアの領域だと思いますが、
改めて当時の江副氏の“斬新さ”が理解できます。
 “成功する起業家の条件”は、リクルートを立ち上げた江副氏の言葉だからこそ、
説得力がありますし、中の“起業家に求められるものは倫理観である”
の一項も、先の事件とあわせて考えると、重さを感じます。

 リクルートのルーツを振り返り、今ここで、“起業”の持つ意味を考えるに、
良いヒントとなる本だと思います。
ただし、“起業”のノウハウを読み取ろうという意図には、お薦めしません。




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